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【短編コラム】果物は太りやすい?

こんにちは、今日はいつもと違い少し短めのお話です。

 

先日本屋で色々と書籍を物色しているとある本が目につきました。

本のタイトルは表記しませんが、糖質について書かれていた本でした。

 

最近では「医療」や「栄養」といった専門的なコーナーに置いてある様な生理学的機序など詳しく解説している本でなく、それらを簡略化した専門知識がない方がパッとみても分かりやすい本が店頭に多く並んでいます。

 

興味本位で手にとったその本の中には【意外な事実、実は果物は太りやすい】というニュアンスのことが書いてあり、詳しく読むと「果物に含まれる糖質はお米に含まれるブドウ糖ではなく果糖である」「果糖は糖質の中でも特に太りやすいためダイエットする時は果物を食べるのは控えましょう」という様なことが書いてありました。

 

 

それを読んだ時「マジか...」と思いました。

その本は店舗の目立つ位置に置いてあり注目されている本の様でした。

しかし、売れ筋の本にこんな内容が書かれていることがとても衝撃でした。

 

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◆果物は本当に太るのか?

 

の本に書かれている通り果物は太りやすいのでしょうか?

細かく説明するととても長文になってしまうため今回は簡単に説明させていただきます。

 

 

まず果物は果糖が含まれていることは事実です。

ではそもそも果糖とはなんなのかというと糖質の最小単位である単糖類であり、フルクトースとも呼ばれるものです。

 

 

この果糖は自然界では最も甘みが強いと言われています。

そのためスイーツなどに使われることも多く、ダイエットの大敵でもある砂糖はこの果糖(フルクトース)とブドウ糖グルコース)がくっついたものです。

 

 

ではその果糖は太るのかどうかについてですが、「果糖はとても太りやすい」と言うのが事実です。

人間はブドウ糖以外の糖質は一度他の物質に変換してからエネルギーに変換されます。

 

 

そのため果糖は一度脂肪になってからエネルギーになるため、ダイエットの大敵となるのです。

 

 

「じゃあ、その本の内容は合ってるじゃないか」と思うかもしれませんが、果糖は確かに太りやすいです。

しかし、「果物はそこまで警戒しなくてもいい」と言うのが私の結論です。

 

 

何故なら果物は確かに果糖が含まれていますが、全体的に見れば果物は水分が多く果糖の占める割合がそこまで多くありません。

それに果物には現代人(特に女性)が不足しがちなビタミンとミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。

 

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のため果糖のデメリットを考えてもその他の栄養が取れるメリットの方が多いのです。

 

 

2018年に行われたこちら研究(Whole Fruits and Fruit Fiber Emerging Health Effects)では果物をしっかりと食べ、それに伴う食物繊維を摂ることで「長期的な体重管理」「メタボの予防」「2型糖尿病の予防」「心血管疾患の予防」「胃腸の炎症予防」など身体的にとても有益な効果があり、また「自閉症の軽減」「うつ病のリスク軽減」など精神的な面でも効果があるとされています。

 

 

また2019年に発表されたImproving fruit and vegetable intake attenuates the genetic association with long-term weight gainと言う研究では「健康の遺伝的リスク」の高い人、つまり遺伝によって発症率が高まる糖尿病などのリスクが果物を摂ることで抑えられるとされています。

 

 

◆まとめ

 

今回は少し短い記事になりましたがまとめると

・果物は果糖が含まれているため多少太る可能性はある。

・しかし全体的に占める割合が少ないためそこまで意識しなくてもいい

・それよりも他の栄養素を取れるメリット方が大きい。

・ダイエットの他に健康リスクの抑制にかなり効果的ではないか。

 

 

この様になりました。

本屋で冒頭に話した内容はネットでも数多くみられるため、それに騙されて「果物は太りやすいんだ」「果物をあまり食べないでおこう」と思ってしまわない様にしてください。

 

 

本日もここまで読んで頂き、ありがとうございました。

【寝ても寝不足?】睡眠の質を上げる8つの方法

「寝ても寝ても疲れが取れない...」

こんな状態が続いたりしていませんか?

 

 

「平日は仕事で疲れているから仕方ない」と思って

「休日にしっかり寝たら回復するだろう」と休日に睡眠を取っても

疲れが取れてない経験をしたことのある方は多いと思います。

 

 

しかし、それは【睡眠の質】が悪いからかも知れません。

今日はその睡眠の質を高める方法を紹介していきます。

 

 

◆睡眠の重要性

 

眠の質を高める前に少しだけ睡眠の重要性を説明したいと思います。

 

睡眠は人間の3大欲求の1つであり、人間だけでなく生物全てに欠かせないものです。

人間は睡眠中に様々な事を行います。

 

例えば「記憶の整理」「傷ついた組織の回復」「筋肉の成長」「栄養素を体中に届ける」「脳のリラックス」「ホルモンバランスの調節」などです。

 

 

睡眠不足になるとこれらが上手く行われず、身体に不調を感じることが多くなります。

それほど睡眠は人間にとって大切なのです。

 

このブログを読んでくれている人は睡眠が大切だということが分かっていると思いますので睡眠の重要性についてはこの辺でサラッと終わって、本題の数民の質を挙げる方法についてお話していきましょう。

 

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①睡眠前はスマホを閉じる

 

これはど定番の方法ですね。

スマホやパソコンの放つブルーライトは神経を興奮させ、睡眠を誘発するメラトニンの働きを抑制します。

 

事実Perception of Sleep Disturbances due to Bedtime Use of Blue Light-Emitting Devices and Its Impact on Habits and Sleep Quality among Young Medical Studentsという2019年に行われた研究では就寝前にスマホを触っていると35.3%が睡眠の質が下がり、65.7%が睡眠障害の認識があったそうです。

 

 

「睡眠前のスマホは良くない」と良く聞く通り、やはりブルーライトは睡眠の質の低下を招く様です。

 

②ベッドを窓の近くに置く

 

ベッドを朝日の届く窓の近くに置くことも睡眠の質を上げることに繋がります。

 

人間の体内時計は朝日と夕日によって調節が行われる様に出来ています。

そのため、朝日を浴びることで体内時計が整い睡眠の質が向上します。

 

睡眠医学に取り上げられたレビュー論文(ネット上でのものは見つけられませんでした)では窓から1m以内にベッドがある患者は1mよりも離れ朝日が差し込まない所にベッドがある患者よりも睡眠時間が長く、質も高かったと証明されました。

 

ベッドを移動させることが難しい場合は、起床後すぐにカーテンを開けて朝日を浴びると良いでしょう。

 

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③寝室の温度を下げて寝る。

 

「部屋は暖かい方がリラックス出来てよく眠れるんじゃないの?」と思うかもしれませんが、実は部屋は少し涼しいくらいが睡眠には良いのです。

 

 

人間は入眠時に徐々に体温が下がっていき就寝します。

そのため、寝室が暖かいとスムーズに入眠できず睡眠の質が下がってしまいます。

 

 

夏はクーラーや扇風機をつけて寝る方や窓を空けて寝る方が多いため大丈夫と思いますが、冬は暖房器具で寝室を温めて寝る方も多いと思うので部屋の温めすぎには注意しましょう。

 

④手足を温めて寝る。

 

これは先ほどの寝室を涼しくして寝るという方法と矛盾していると感じるかも知れませんが、人間は手足など身体の末端から体温が逃げていき、体温が下がります。

 

手足を温めると皮膚の血管が拡張するため、それにより熱が逃げやすくなります。

またスタートの体温が高いと体温低下の振り幅が大きくなり入眠しやすくます。

お風呂の後にベッドに入ると寝つきがいいのはこれも1つの理由です。

 

そのため手足を温めて寝るだけで睡眠の質が上がります。

 

また夜に中々寝付けない人は手足を布団から出すだけで体温が下がり寝つきが良くなる可能性があるため試してみてください。

 

⑤食事は19時までに済ませる。

 

人間は基本的に起床した際は空腹の方がいいです。

起床し、体内の腹時計が「今から活動するぞ」「エネルギーを補給しよう」とエネルギーを欲することで、しっかりと朝食を食べることが出来ます。

 

しかし、遅い時間位食事を取ると消化器官が十分に休息することが出来ず、疲労が残ってしまったり、栄養素の吸収を疎外してしまいます。

 

また遅い時間に食事を取ると起床後に空腹になりません。

そうなると食欲が低下し、朝食をしっかりと取らないことに繋がります。

 

朝食をしっかり取らないと仕事などの生産性が下がるため睡眠以外にも悪影響が出てきます。

仮に朝食無理矢理食べたとしたら、また消化器官に負担がかかり睡眠中にそちらの回復にエネルギーを取られてしまいます。

(もちろん多少無理矢理でも朝食を食べることは生産性の観点から見ればいいことですが...)

 

仕事の関係上19時に食べるのは無理でも食事はなるべく遅い時間に取らない様に心がけましょう。

 

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⑥コーヒーは朝に飲む

 

コーヒーに含まれているカフェインは体内時計に影響を与えると考えられており、カフェインは体内時計のスイッチを入れるとされています。

 

 

またコーヒーに含まれるカフェインは全身の代謝に非常に重要な役割を果たし、朝にコーヒーを飲むと肝臓のリズムを整えるのに役立ちます。

 

しかし、夕方以降にカフェインを摂取すると体内時計のリズムが狂ってしまい「夜が近い」ということを身体が理解できず、入眠の妨げになったり睡眠の質が下がったりします。

 

コーヒーは14時以降は飲まない様にすると睡眠の質向上に効果的です。

 

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⑦運動する時間帯に気を付ける

 

ダイエットや筋トレのために運動をしている人もいるかと思います。

 

そんな運動ですが、生理学的に考えると朝の7時から8時の間もしくは15時から17時の間にランニングなどの持久系のスポーツをすると光の有無に関係なく、体内時計が朝方に調節されます。

 

 

しかし逆に19時から22時の間に運動すると体内時計が夜型にシフトしてしまいます。

理由としては運動中は体内でストレスホルモンであるコルチゾールやアドレナリン、ドーパミンが分泌されます。

 

これらのホルモンは覚醒を促し、集中力を高める一方で入眠を妨げてしまいます。

そのため発汗が促される様なトレーニングは少なくとも睡眠の3〜4時間前に終わらせることが推奨されます。

 

 

ただ仕事終わりにしかジムに行けない人も多く、運動開始が19時以降になる方は「朝日を浴びる」「朝にコーヒーを飲む」など他のところで睡眠の質を上げていきましょう。

 

⑧昼寝をする

 

最後は昼寝をするという方法です。

そもそも人間は睡眠覚醒リズムの構成要素として1日2回の睡眠を取る様に設計されていて、生物として7〜9時間連続して眠る様にできていないと考える研究者も多いのです。

 

現に様々な研究でわかっている通り、日中に短時間の睡眠を取ることで生産性が向上したり、判断能力や情報処理能力が高まるといった研究も多く存在します。

 

 

特に情報に溢れかえっている現代では情報過多であり一度の睡眠中に情報処理を行うことが出来ていない可能性があります。

 

そのため昼寝をすることで夜間の脳の負担を減らしたり、昼寝により体内時計が整うことで睡眠の質が向上します。

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◆まとめ

 

回は睡眠の質を向上させる方法についてお話ししてきました。

簡単にできるものばかりだったと思うため、「なんだか寝ても疲れが取れないな...」と思っている方は今日から1つでもいいので始めてみましょう。

 

そして今回は【睡眠の質】について話してきましたが、睡眠時間の確保もとても重要になってきます。

 

Prevalence of Healthy Sleep Duration among Adults--United States, 2014という研究では睡眠時間が7時間未満の人は肥満、高血圧、糖尿病、脳卒中、精神的苦痛など健康状態に悪影響があるとされています。

 

どれだけ睡眠の質が向上しても睡眠時間が確保できていないとその効果は薄くなります。

 

私も学生時代、病院での臨床実習中にレポートや日々の課題が忙しく毎日1.2時間の睡眠で実習に行っていました。

そうすると普段では絶対に答えられる質問が答えられなかったり、レポートの誤字・脱字に気づかなかったりと思考能力が低下していました。「

 

 

睡眠の質を上げることも重要ですが、それ以上に睡眠時間の確保はとても重要なため睡眠時間が足りていない人は睡眠時間の確保から始めてみてください。

 

 

今回もブログを読んで頂きありがとうございました。

また次回の記事でお会いしましょう。

 

【意識してた?】エキセントリックの時間による効果

皆さんは「コンセントリック」「エキセントリック」という言葉を聞いたことはありますか?

 

この場でも何度かご紹介しているものですが、簡単に言うとコンセントリックは筋肉が縮んでいく状態。

 

エキセントリックは筋肉が縮もうとしているけど、重さに負けて伸びながら力が入っている状態です。

またエキセントリックは「ネガティブ」「遠心性収縮」と言われることもあります。

 

 

このエキセントリック収縮はトレーニングにおいて効果を出すために重要なポイントです。

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◆エキセントリックを意識する

 

レーニングを始めたばかりの方であればバーベルやダンベルを一生懸命挙げようとすると思います。

 

まだまだ重さに慣れていないため、重量を挙げることに精一杯になるのは仕方ないですが、筋肉に強い刺激を与えるにはバーベルやダンベルを下げる際にゆっくりと下げていき、筋肉に効かせることが大切になってきます。

 

 

別の記事でも紹介しましたが、トレーニングのセット法にもエキセントリックのみを意識する 「ネガティブオンリー」というセット法もあるくらいエキセントリック局面を意識することはトレーニングに欠かせないものです。

 

レーニングセット法の記事はこちら↓

 

rehaphysical.hatenablog.com

 

 

んなエキセントリック収縮ですが、コンセントリック収縮よりも40%も強い力が出るとも言われています。

 

では、そんなエキセントリック収縮ですが本当に意識・強調することでトレーニング効果は高まるのでしょうか?

 

2017年に出されたChronic Adaptations to Eccentric Training: A Systematic Reviewというレビュー論文ではエキセントリック収縮を意識・強調することでコンセントリックを意識するよりも筋力・パワー・スピード・パフォーマンスが向上し筋機能や筋腱複合体の適応が促されたとされています。

 

 

やはりエキセントリック収縮はトレーニングにおいて重要な要素と考えられるため、サッとバーベルやダンベルを下げずにしっかりと意識して下ろす様にした方が良いということですね。

 

 

さて、前置きが長くなりましたがここからが今回のメインのお話です。

 

◆エキセントリックの収縮時間は?

 

キセントリックがトレーニング効果を出すのに効果的だと分かったところでこんな疑問が出てきます。

 

「エキセントリックはゆっくり動かすほど効果的なの?」

 

エキセントリック収縮を意識するためには少しゆっくりとバーベルを下ろす必要があります。

 

しかし、「ゆっくり時間をかけるほど効果はあるのか」「ベストな時間はどれくらいなのか」を考えたことのある方は多くないと思います。

 

 

今日はそんなエキセントリック収縮時の時間についてお話していきます。

 

まずは2017年のThe Effects of Eccentric Contraction Duration on Muscle Strength, Power Production, Vertical Jump, and Sorenessという研究

 

この研究では3つのグループに対象者をランダムに振り分け「筋力」「パワー発揮」「筋肉痛」について変化を調べました。

3つのグループではエキセントリック局面を2秒、4秒、6秒行う様にグループを分けました。

その際に全てのグループでコンセントリック収縮は2秒、静止を1秒と統一しエキセントリックのみ時間の変化をつけました。

なお、この研究での筋力はスミスマシンによるスクワットで測定されており、1RMの80〜85%の強度で6回反復する運動を4セット行い4週間後に効果を判定しました。

 

 

 

結果は

「筋力は全てのグループで向上した」

「垂直跳びは2秒のグループで向上傾向にあり、4秒のグループでは変化なし、6秒のグループで有意に減少した。」

「また筋肉痛は全てのグループで起こったが、2秒のグループで有意に強かった。」

という結果になりました。

 

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に2019年のRate of Force Development and Muscle Architecture after Fast and Slow Velocity Eccentric Trainingという研究を見てみましょう。

 

 

この研究では2つのグループに対象者を分け、高速スクワットと低速スクワットに分けて、「1RMの強さ」「外側広筋(太腿の外側の筋肉)の筋厚」「力の発生率(等尺性レッグプレス)」を調べました。

また高速スクワットグループはエキセントリック局面を1秒未満、低速スクワットグループはエキセントリック局面を4秒としました。

 

 

結果は高速スクワットで1RMが約14%向上、低速スクワットで約5.4%向上しました。

また力の発生率は高速スクワットグループでのみ10g前後増加し、繊維束も増加しました。

しかし、外側広筋の筋厚は低速グループでのみ増加し、約6%の変化が見られました。

 

 

◆エキセントリック局面時間の考察

 

れらの実験からエキセントリック局面の時間によって身体への変化に違いがあるということが分かります。

 

 

まず1秒や2秒で素早く動作をした際には力の発生率が向上し、垂直とびなどの筋パワーを要する種目に向上が見られました。

これはストレッチショートニングサイクル(伸張ー短縮サイクル)と言われる筋肉の瞬発的な収縮力が鍛えられるためです。

 

2つ目の研究で高速スクワットグループが筋肉の繊維束が増加したのも筋肉の伸び縮みが繰り返されたためでしょう。

 

 

逆に遅いグループでは垂直とびなどのパワー系の種目のパフォーマンスが低下しました。

これは遅い動作のためストレッチショートニングサイクルがうまく行われず、力の立ち上がりが遅かったため爆発的なパワーを生み出すことが出来なかったためでしょう。

スポーツ動作やパワー向上を目的にトレーニングする際にはエキセントリック収縮局面は短い方が良いでしょう。

 

 

しかし、遅いグループでは筋厚の向上が見られました。

これはエキセントリック局面を遅い動作で行うことで筋肉の微細な損傷が起こりやすくなり筋肥大が起こったと考えられます。

 

またエキセントリックの速度に関わらず1RMの重力が向上したため筋力に関してはどの速度で行っても効果は出ると考えられます。

ただ、Rate of Force Development and Muscle Architecture after Fast and Slow Velocity Eccentric Trainingでは高速スクワットのグループで1RM筋力の向上が低速スクワットグループよりも高いため神経的な面も考慮すると筋力も少し速度は早い方が良いかも知れません。

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◆まとめ

 

回のまとめです。

エキセントリック収縮については

・1〜2秒の短いエキセントリックではパワーの向上に効果的、スポーツ動作の向上や最大挙上重量を上げたい場合は短い時間の方が良い

・4〜6秒の長いエキセントリックでは筋肥大に効果的、ただしパワーに関して負の効果が出やすい

・筋力向上にはどの速度でも効果が出たが、短い時間の方が効果が高いかも

という結論になりました。

 

 

なんとなく行っていたエキセントリック収縮の時間を変えるだけでこれだけ効果に差があるため、少し意識して頂くとより効率よくトレーニングの結果を出すことが出来ます。

 

 

今回も記事を読んでいただきありがとうございました。

これからエキセントリック収縮の時間もコントロールして、しっかりとトレーニンング効果を高めていきましょう。

 

では、また次回の記事でお会いしましょう。

 

カフェインによるトレーニングパフォーマンスの向上

【カフェインはトレーニング効果を増強させる】

と聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。

 

 

カフェインと聞くと眠気覚ましのイメージがある様に神経を興奮させる作用があります。

そのカフェインは実際にトレーニングにどう言った影響があるのか、今日はそんなお話です。

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◆カフェインと運動パフォーマンス

 

フェインの作用と運動パフォーマンスの関係はとても昔から研究されています。

カフェインは現在、【パフォーマンス向上薬物】とされており、世界アンチドーピング機構(WADA)の禁止薬物リストには掲載されてはいないものの、「使用を監視する必要があるもの」とされています。

 

 

そんなカフェインはどの様な効能をもたらすのでしょうか。

 

2001年に掲載されたThe metabolic and performance effects of caffeine compared to coffee during endurance exerciseという研究では対象者全員に30分間自転車を漕いでもらい、その後45分のタイムトライアルを行いましたl。

 

対象者はそれぞれ「カフェイン」「カフェイン入りコーヒー」「カフェイン抜きコーヒー」「プラセボ群」を飲む4つのグループに分けられました。

この時、「カフェイン」と「カフェイン入りコーヒー」のグループが摂取するカフェインの量は同じになる様にしました。

 

 

結果は「カフェイン」と「カフェイン入りコーヒー」が大幅に自転車を漕ぐ速度が上昇しました。

また自転車を漕ぐパワーも「カフェイン」「カフェイン入りコーヒー」で有意に高かった様です。

 

そしてカフェイン抜きコーヒー」「プラセボ群」の間に有意差がなかったと報告されています。

 

この研究から運動前(この研究では1時間前)にカフェインまたはカフェイン入りコーヒーを飲むことで持久性のパフォーマンスが向上する可能性があると考えられます。

 

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◆カフェインとパワー

 

フェインが筋持久力や全身持久力を向上させるかも知れないとわかりましたが、筋力、パワーはどうでしょうか。

 

2018年にこんな研究がされています。

Effects of caffeine intake on muscle strength and power: a systematic review and meta-analysis

 

この研究では1RMの最大筋力と垂直とびによる筋力発揮(筋パワー)を調べました。

 

結果はカフェインを摂取したグループで最大筋力と筋力発揮(筋パワー)が有意に高かったとなりました。

またこの研究のその他の結果として特に上半身の筋肉でパフォーマンスの向上が大きかったそうです。

 

また2020年に行われたメタ分析(Acute Effects of Caffeine Supplementation on Movement Velocity in Resistance Exercise: A Systematic Review and Meta-analysis)では、カフェイン摂取により【運動平均速度】【運動時のピーク速度】【軽度・中等度・高度の全ての負荷での運動速度】【レジスタンストレーニング時の筋力】【レジスタンストレーニング時の持久力】が向上した。

 

と言った結論を出しています。

 

これらの研究からカフェインはトレーニングやスポーツ時のパフォーマンスの向上が期待できると考えていいでしょう。

 

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◆カフェインの本当の効能

 

れらの研究からカフェインはトレーニングパフォーマンスを向上させる効果があるとわかりました。

 

しかし、「カフェインは筋力を強くするから」と言って、カフェインを多く取ることで筋肉はつくのでしょうか?

 

 

これは違います。

筋肉の材料はタンパク質とビタミンA、Cとブドウ糖であるため、どれだけカフェインを取っても身体は強くなりません。

 

 

では、何故カフェインを摂取するとパフォーマンスが上がるのでしょうか。

 

それは【痛みの知覚】が低下するからです。

 

カフェインについての研究では筋力は向上しても筋肉量が向上したというものはありません。

(もちろんカフェインの研究で筋肥大するほど長期間経過を辿ったものはないですし、筋肥大に関しての研究もされていないので当然ですが、それでもパフォーマンスが上がっています。)

 

カフェインの研究では筋力や持久力と共に【痛みの知覚】つまり、疲労感や筋肉痛の程度も測定されているものが多いです。

そしてカフェインを摂取したグループはこの痛みの知覚も低下しているとされています。

 

また2013年の研究であるThe effect of caffeine ingestion on delayed onset muscle soreness.では2つのグループに分け、片方のグループにトレーニング1時間前にカフェインを摂取させ、限界まで筋肉を追い込みその後24時間後、48時間後、72時間後、96時間後、120時間後に0から10までの段階で痛みを評価する視覚的アナログスケールを用いて評価しました。

 

この研究では、体内から成分が抜ける時間を空けて、グループを入れ替えて再度同じことを行いました。

 

結果はカフェイン摂取グループで有意に2日後、3日後の痛みが軽減しました。

更に追加でカフェインを摂取する事で痛みの軽減が大きくなり、トレーニングの最大反復が増加しました。

 

この結果からレーニング前や筋肉痛があるときにカフェインを摂取する事でトレーニングのレップ数や反復回数、挙上可能重量が増加し、多少疲労があってもトレーニングの質の低下を抑えトレーニングすることができると言えます。

 

また、この研究では筋肉の損傷マーカーであるCK値(クレアチン・キナーゼ)の量は差がなかったとされています。

 

つまり筋出力や持久力が増加しても血中CK値は変化がなく、やはりカフェインは筋肉に作用すると言うよりも神経に作用し痛みを軽減、興奮作用によって神経の活性化をすることでパフォーマンスを向上させていることが分かりました。

 

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◆まとめ

 

回はカフェインとトレーニングについてお話ししてきました。

 

まとめると

【カフェインはトレーニング効果を向上させる】

【運動強度・負荷量や有酸素、無酸素運動に関わらず効果があった】

【しかし、筋肉に作用せず神経の興奮などの作用だった】

【研究ではカフェインはトレーニング1時間前に取ると効果があったものが多かった】

 

 

この様なまとめになります。

 

 

アスリートであればカフェインはドーピング検査に関係するため摂取には細心の注意が必要ですが、単にトレーニング時に普段よりも強度を高くしたい人や疲労があるけどトレーニングしたい人は運動前にカフェインを摂取することでトレーニング効果が高まります。

 

ただ注意して欲しいのは夜トレーニングする場合、カフェインとトレーニングで神経の興奮が高くなり、睡眠の質が悪くなり翌日に疲れが強くならない様にしてください。

 

せっかくトレーニングで追い込んでも質の悪い睡眠で身体が回復しなければ意味がないです。

 

今回も記事を読んでいただきありがとうございました。

カフェインはサプリメント出なくてもコーヒーでも効果があるため、日々のトレーニングで更に追い込みたい方は今日の記事を参考にしてみてください。

 

また次回の記事でお会いしましょう。

 

大胸筋に最も効果的なトレーニングは?【ベンチ角度編】

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前回の記事から少し空いてしまいました。

前回の記事は厚い胸板を作るための大胸筋のトレーニングで最も効率の良いものは何かについてお話ししてきました。

 

 

rehaphysical.hatenablog.com

 

の中で最も効率良く大胸筋を鍛えるには予想通りベンチプレスが一番という結論に至りました。

 

しかし、「単に大胸筋と言ってもその中の部位・繊維の鍛え分けが必要」「ベンチは角度によって効果が変わる」とトレーニングに慣れてきた方は思うかも知れません。

 

今回はそんなベンチプレスの角度によって大胸筋の中の部位・繊維がどう鍛えられるのかを紹介してきます。

 

◆大胸筋の解剖学

 

ンチプレスによって大胸筋の鍛えられる部位の違いを知るにはまず、大胸筋の解剖学を理解する必要があります。

 

一般の方なら「解剖学?」となるでしょう。

 

少し余談になりますが、解剖学とはトレーナーなどが骨がどう配列しており、どこからどこまで筋肉がついているかなどを学ぶものです。

私の様な医療系であればそこに加え、神経や内臓、脳などの解剖についても勉強する必要があります。

 

ただ解剖学は奥が深くトレーナーを目指す学生さんは「解剖学か...」と苦手意識がある方が多いでしょう。

 

しかし、解剖学はトレーニングするにあたり必ず理解する必要があります。

 

話を戻しますが大胸筋はこの様に身体に付着しています。

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ざっくり説明すると鎖骨や胸の骨(胸骨)から腕の付け根についています。

 

それを部位に分けると大胸筋上部繊維、中部繊維、下部繊維となりこんな感じになります。

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一口に大胸筋と言っても、3つの部位に分けることができます。

 

 

ちなみにこれを身体の表層から見ると上部、中部、下部でそれぞれこのあたりになります。

 

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レーニング中級者〜上級者はこれらの部位ごとに鍛える方が多いです。

 

そして、これらの部位を鍛える際にベンチプレスの角度が重要になってくるのです。

 

前置きが長くなりましたが、ベンチプレスの角度によってそれぞれの部位のどこが一番鍛えられるのかを調べていきましょう。

 

◆大胸筋上部繊維

 

ずは大胸筋上部繊維です。

大胸筋の上部繊維は鎖骨の内側1/2から上腕骨の大結節稜に付いており、肩関節の水平屈曲、屈曲、内転、内旋を行います。

この大胸筋上部繊維はボリュームのある胸板を作るのに欠かせません。

 

特にボディビルダーやフィジークの選手はこの大胸筋上部繊維を鍛えることが一つの課題と言えます。

 

そこで議論されるのが、インクラインベンチプレスです。

 

このインクラインはよく「大胸筋上部にはインクラインだ!」という方と「いや、インクラインは実は三角筋に刺激が強くディクラインベンチの方が効果的だ!」という方に分かれます。

 

その際に引き合いに出されるのがこの「筋力トレーニングのベンチプレス系3種目における大胸筋、前鋸筋及び三角筋の筋電図学的研究」です。

 

この研究では、インクラインベンチプレスは大胸筋上部繊維に効果的だと言われているが、実際には三角筋に刺激が入り大胸筋には刺激が少なかった。むしろフラットのベンチプレスや大胸筋下部繊維に効果的だと言われているディクラインベンチの方が大胸筋上部の筋電図は大きかった」とされています。

 

この研究から「インクラインは実は大胸筋上部には効かないんだ」と思っている方が一定数います。

 

しかし、実際はそうでしょうか?

この研究をよくみてみると気になる点が2つあります。

それが「ベンチプレスは全てスミスマシンであること」「インクラインの角度が60度と急であること」です。

 

まずスミスマシンについてですが、ベンチプレスの特徴は肩・肘の角度、バーベルの降ろす位置の自由度が高いことです。

 

それによって筋の伸張感をコントロールしたり、効かせる場所を変えたりすることが可能です。

しかし、スミスマシンでそれらを固定してしまうと思った場所に効かせにくくなります。

 

 

更にベンチの角度が60度と急であるため、どうしても肩関節の屈曲や水平屈曲よりも三角筋の主な働きである外転運動に近くなってしまいます。

 

三角筋の働きやすい運動方向になり、動く方向やバーベルを降ろす場所も固定されてしまってはどうしても大胸筋には刺激が入りにくいです。

 

逆言えばこの研究のインクライン(60度のスミスマシン)は大胸筋上部ではなく、三角筋の働きが大きかったという結論は正しいことであり、研究自体は正確だったのかなと考えます。

 

 

この研究を踏まえて「スミスマシンではなくフリーウエイト」「ベンチの角度を変化させた」研究はないかと調べてみました。

 

すると2020年に「Effect of Five Bench Inclinations on the Electromyographic Activity of the Pectoralis Major, Anterior Deltoid, and Triceps Brachii during the Bench Press Exercise」という研究が出されていました。

 

この研究ではベンチプレスの角度を0°,15°,30°,45°,60°と15°刻みで変化させ、大胸筋の筋電図を調べました。

 

すると「大胸筋の上部繊維はベンチ角度30°で最も筋電図が大きくなった」という結果になりました。

 

またこの研究では30°の角度が最も大胸筋上部が働いたが、15°でも上部繊維の働きは大きくなったとされています。

 

そして60°ではやはり三角筋の働きが大きくなったとされていることから、ベンチプレスの角度が大きくなりすぎると三角筋のトレーニングになる様です。

 

2010年に出されたその他の研究でも44°,56°のベンチ角度と比べると0°で上部繊維が働き、更に0°よりも28°で最も大きく収縮が見られたとされています。

 

これらの研究から大胸筋上部繊維を鍛えるにはベンチプレス15°〜30°のインクラインベンチが有効、特に30°で有効な確率が高いと考えられます。

 

◆大胸筋中部繊維

 

胸筋中部繊維はトレーニング初心者が最も肥大しやすく

「自分の身体が変わってきている」と実感できる場所でもあり、最も鍛えやすい場所になります。

 

大胸筋中部繊維は胸骨及び第2〜7肋軟骨の前面から上腕骨の大結節稜に付いており、作用は肩関節の水平内転と内旋になります。

 

 

大胸筋中部繊維が最も効率良く働くベンチプレスの作用はもちろん0°のフラットベンチです。

 

Effect of Five Bench Inclinations on the Electromyographic Activity of the Pectoralis Major, Anterior Deltoid, and Triceps Brachii during the Bench Press Exercise」や「An electromyography analysis of 3 muscles surrounding the shoulder joint during the performance of a chest press exercise at several angles」などの研究でも0°のベンチプレスがより高いパフォーマンスを示しました。

 

 

これらの研究により大胸筋中部繊維は0°のベンチプレスで最も鍛えられることはわかりましたが、0°のベンチプレスはその他にも大きな効果をもたらします。

 

 

こちらの筋電図のグラフを見ていただければ分かる通り

0°のベンチプレスで大胸筋の上部(PMUP)、中部(PMMP)、下部(PMLP)が全体的に働いています。

 

 

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※Effect of Five Bench Inclinations on the Electromyographic Activity of the Pectoralis Major, Anterior Deltoid, and Triceps Brachii during the Bench Press Exerciseから抜粋

 

 

まり中部繊維だけでなく0°のベンチプレスは上部や下部にも刺激が与えられるため、最も効率良く大胸筋を鍛えることができるのです。

 

また単純以下の研究を見ても分かるとおり、他の種目よりもベンチプレスが効率的に大胸筋に刺激が入るためトレーニング初心者はベンチプレスだけでも十分筋肥大を目指すことができます。

 

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 レジスタンストレーニングを受けた男性におけるバーベルベンチプレスとダンベルフライの筋肉活性化の比較

 

◆大胸筋下部繊維

 

後は大胸筋の下部繊維です。

大胸筋の下部繊維はフィジークの選手などが大胸筋のカットを綺麗に見れるために鍛えることが多いです。

 

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胸筋下部繊維が発達していないと胸板が厚いはずなのに

「なんだか大きく見えないな」と感じてしまうこともあります。

 

 

そんな大胸筋下部は腹直筋鞘前葉から上腕骨の大結節稜についています。

作用は肩関節の内転、内旋です。

 

大胸筋下部繊維は上記の通り、胸の下の部分から腕の付け根辺りに付着しているため

腕を下に押し込む様な運動で鍛えることが出来ます。

 

 

大胸筋下部繊維に最も有効なのはどのベンチの角度でしょうか?

まず先ほどの「Effect of Five Bench Inclinations on the Electromyographic Activity of the Pectoralis Major, Anterior Deltoid, and Triceps Brachii during the Bench Press Exercise」では、0°で最も下部繊維が刺激され、徐々に角度が上がっていくにつれて刺激が弱くなっていきました。

 

またInfluence of bench angle on upper extremity muscular activation during bench press exerciseという論文では「ベンチの角度が-15°だった時に大胸筋下部繊維が最も効果的に働いた」とされています。

 

 

大胸筋下部繊維を鍛えるにはディクラインベンチプレスがいいと一般的には考えられていますが、これらの研究をみる限り間違っていない様です。

 

またベンチプレスではないですが、大胸筋下部を鍛えるにはディップスも効果的です。

 

ただディップスを行う際は体を垂直にしてしまうと上腕三頭筋の収縮が強くなるため、筋肉の走行を考慮して、身体を垂直にして行うよりもやや体幹を前傾させて肩関節を伸展位から屈曲位に持っていく様に行う事でより効果的に大胸筋下部繊維が鍛えられます。

 

 

◆まとめ

 

回はベンチプレスの繊維とそれぞれの繊維が鍛えられるベンチプレスの角度を様々な研究から見ていきました。

 

簡単にまとめると

上部繊維:15°~30°のインクラインベンチプレス 

中部繊維:0°のフラットベンチプレス

下部繊維:マイナス角度(今回の研究では-15°)のディクラインベンチプレス

が最も効果的に鍛えられるとなりました。

 

ただトレーニング初心者は最初からこの様な部位分けをする必要がないため、どの繊維もバランスよく鍛えられる0°のフラットベンチプレスのみでも十分大胸筋は鍛えることができます。

 

 

大胸筋は男性であれば大きくしたいと思うものですし、ベンチプレスはどのジムでも人気のトレーニング種目です。

 

レーニング初心者から中級者に変わっていく段階で大胸筋を部位ごとに鍛えていきたいなと思ってきたときは今回の記事を参考にしていただければいいなと思います。

 

今回も記事を読んでいただきありがとうございます。

また次回お会いしましょう。

大胸筋に最も効果的なトレーニングは?【種目編】

レーニングを始めた頃はとにかく大胸筋を鍛えていた私ですが、皆さんはどうでしょう?

 

レーニング初心者の方はベンチプレスをトレーニングの中心にしている方も多いのではないでしょうか。

特に男性であれば分厚くてたくましい胸板に憧れます。

 

 

私もトレーニングを学び始めた18歳の時は大胸筋の発達を感じてトレーニングのモチベーションが上がっていました。

 

 

現在はしっかりと全身のトレーニングを行なっていますが、それでもやはり大胸筋を鍛えることは好きかなと思っています。

 

今日はそんな男性であれば誰でも憧れる分厚い胸板を作る大胸筋のトレーニングは何が最も効率がいいのかをお話ししていきます。

 

※同じ様に以前「広背筋を鍛える最も効率的なトレーニング」も紹介しているので、読んでみてください。

 

 

rehaphysical.hatenablog.com

 

では早速色々な研究を見ていきましょう。

 

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◆大胸筋トレーニングの研究その①

 

ず初めの研究は1997年にドイツで行われたElectromyographical analysis of the pectoralis major muscle during various chest exercisesという研究です。

 

この研究では9種類のトレーニングを筋電図(筋肉の活動レベルを調べるもの)を用いて行い、どのトレーニングが一番大胸筋が活動したかを調べました。

 

その9種のトレーニングは

「ベンチプレス」

「プッシュアップ(腕立て)」

「チェストプレスマシン」

「ペックデックマシン」

「ディップス」

「ケーブルクロス」

インクラインダンベルフライ」

「サスペンデットプッシュアップ(現在のTRXを用いた腕立て)」

「バランスボールに足を乗せてのプッシュアップ」

です。

 

結果は「ベンチプレス」「ペックデックマシン」「ケーブルクロス」の3つが大胸筋のトレーニングに効果的となりました。

 

◆大胸筋トレーニングの研究その②

 

の研究は2000年にドイツで行われたものです。

 

この研究でも筋電図を用いて

「ベンチプレス」

「ケーブルクロス」

ダンベルプレス」

「ペックデック」

ダンベルフライ」

「プルオーバー」

の6種類のトレーニングを調べました。

 

結果は「ベンチプレス」が最も効果的で、次に「ケーブルクロス」「ペックデック」と続きます。

しかし、ベンチプレスの大胸筋の活動量を100%とするとケーブルクロスは90%程度、ペックデックで80%程度となるため、やはりベンチプレスは頭一つ抜けて大胸筋に効果がありそうです。

 

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◆大胸筋トレーニングの研究その③

 

「大胸筋のトレーニングと言えばベンチプレス」

と研究など知らなくてもトレーニング初心者から上級者まで感覚でわかる通り、上記の2つの実験からやはりベンチプレスが大胸筋のトレーニングとしてはとても優秀です。

 

では、プレス系の種目であればなんでもいいのでしょうか?

 

A comparison of muscle activity and 1-RM strength of three chest-press exercises with different stability requirementsという研究でプレス系の種目について研究されています。

 

この研究では「バーベルプレス」「ダンベルプレス」「スミスマシンでのベンチプレス」の3つを行い大胸筋、三角筋上腕三頭筋上腕二頭筋の筋電図を測定しました。

 

ちなみにダンベルプレスはバーベルプレスよりも17%、スミスマシンよりも14%低い負荷で行い。

バーベルプレスはスミスマシンより3%高い負荷で行なったそうです。

 

結果は

「大胸筋と三角筋の働きはダンベル、バーベルプレスよりもスミスマシンで小さかった」

上腕三頭筋の働きはスミスマシンで最も大きかった」

上腕二頭筋の働きダンベルプレスで最も大きかった」

となりました。

 

個人的な考察としては「大胸筋と三角筋の働きはダンベル、バーベルプレスよりもスミスマシンで小さかった」点に関してはスミスマシンはバーベルの軌道が決まっているため最も大胸筋、三角筋がストレッチされるポジションに肩関節の角度を持っていけず、大胸筋、三角筋の活動量が低くなったのではないかと考えられます。

 

 

 

上腕三頭筋の働きはスミスマシンで最も大きかった」点に関しては先ほどと同じくバーベルの軌道が決まっているため、バーベルを挙上する際に肩関節よりも肘関節優位で動いているため上腕三頭筋の出力が強くなったのではないかと考えられます。

 

 

最後の「上腕二頭筋の働きダンベルプレスで最も大きかった」という点に関してですが、バーベルプレスは両手で重量を扱うため前後左右の動きが安定がしやすです。

スミスマシンに関してはバーベルプレスよりも更に安定感があります。

 

しかし、ダンベルプレスは左右の重量が独立しており、片手で重量をコントロールする必要があります。

そのため、主働筋である大胸筋や補助筋である三角筋上腕三頭筋以外にも上腕二頭筋が働き、肩関節を安定させていたのではないかと考えます。

 

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◆大胸筋トレーニングの研究その④

 

後は個人的に一番面白いと思った研究を紹介します。

 

Inside the Muscles: Best Chest and Triceps Exercisesという研究なのですが、かなり多くの種目を重量を変化させて行い、筋電図による筋肉の活動を「平均」と「ピーク」で数値化したものになります。

 

この研究では単に大胸筋の筋電図ではなく大胸筋の「上部」「中部」「下部」で個別に筋活動を表しています。

 

この研究の結論としては

大胸筋上部はダンベインクラインプレス、ギロチンプレス(※1)、バンドプッシュアップ(※2)

 

大胸筋中部はギロチンプレス、ダンベルプレス、ペックデック

 

大胸筋下部はギロチンプレス、ペックデック、重量付きディップス

の順で最も効果的に働くと結論づけられています。

 

※1ギロチンプレスとはベンチプレスの変則型でバーベルを首元に降ろして行うもの。

※2バンドプッシュアップとは腕立て伏せで両手にバンドを巻き負荷をかけたもの。

 

この研究で個人的に面白うと思ったのは「ディップスのトレーニングは135ポンド(約60kg)のフラットベンチプレス、インクラインプレスよりも筋活動が大きい」とされている点です。

(約100kgである225ポンドのベンチプレスと比べると筋活動は小さい)

 

 

60kgとなるとそこそこの重量でトレーニング初心者〜中級者レベルであるため、これが本当ならトレーニング中級者まではベンチプレスよりもディップスを行った方が効果的となります。

 

しかし、この研究は対象者が「海外のボディビルダー」であり「135ポンド(約60kg)のベンチプレスよりも自重の腕立て伏せの方が効果的」などとされている点から信憑性に疑問が残ります。

 

またこの研究では「自重」の数値は示されておらず、しっかりとした研究だとすると海外のボディビルダーが対象のためそもそもの体重が重い可能性があり、「自重トレーニング」だとしても私たち一般の日本人より負荷量が高い可能性があります。

 

 

これは私の感覚ですが自重での腕立て伏せよりも60kgでベンチプレスをした方が効果は実感できますし、トレーナーとして指導していても結果は出ます。

ディップスに関しても良いトレーニングではありますが、100kgベンチプレスでないと大胸筋の筋活動が上回らないほどの負荷量ではない感じです。

 

 

そのため、この研究は面白い結果にはなっていますが、話半分で聞いておいて自分で本当にディップスが効果的か試していった方が良いでしょう。

 

◆まとめ

 

々な実験結果を紹介してきましたが、最後にこれらの研究から順位をつけていきましょう。

 

1位:ベンチプレス

1位は高重量を扱うこともでき、重力にも逆らう運動になり単純に大胸筋の活動量が大きいため、総合的に考えるとやはりベンチプレスが一番効果的ではないかという結論に至りました。

 

様々な研究でもベンチプレスが一番効果的という結果になっているものが多いため、これは文句なしの一番でしょう。

 

 

2位:ケーブルクロス

ベンチプレスには及びませんが「ケーブルクロス」もかなり大胸筋を鍛えるには効果的です。

ケーブルクロスの筋活動が大きかった理由としては高重量を扱うことができ、かつベンチプレスよりも運動の可動範囲が大きいため大胸筋のストレッチをかけながらトレーニングが出来るからではないかと考えます。

 

またケーブルクロスであれば関節運動の自由度が高いため、様々な角度から大胸筋に刺激を与えられるため、大胸筋を上部・中部・下部の部位ごとに鍛える際にも効果的な種目と言えるでしょう。

 

3位:ペックデック(ペクトラルフライ)

3位はペックデックです。

これも筋活動が大きかった種目で、大きい理由としては他の種目と違い純粋な大胸筋の単関節運動であるため、大胸筋に刺激を与えやすかった方だと考えます。

 

またマシントレーニングであるため、高重量を扱ってもフォームが崩れにくく大胸筋に効かせる意識がしやすいため、筋活動が高かったのではないかと思います。

 

大胸筋に効果的な種目トップ3は以上の通りですが、やはりトレーニングは色々な刺激を与える必要があるため、トレーニング初心者で大胸筋を鍛えたい方はこの種目を中心に行い。

 

レーニングに慣れてきたら、徐々に違う種目も試していくことで分厚い胸板を手に入れることができるでしょう。

 

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回はここまでになりますが、次回はベンチプレスの際にベンチの角度によって筋肉の働きがどう変わるのかをお話ししたいと思います。

 

本当は今回ご紹介しようと思っていたのですが、流石に文字数が多くなり読むのがしんどいかなと思います。

 

余談ですが、ブログを書き始めてから正確な情報をお届けしようと今まで以上に論文を読み精査する様になりました。

そのため精査に時間を取られブログの更新頻度が少なくなり、記事も情報が詰め込まれ読みにくくなるかも知れません。

 

なるべく更新頻度を保ちつつ、読みやすく解釈していきますので、引き続いて記事を読んで頂けると嬉しいです。

 

本日もありがとうございました。

また次回お会いしましょう。

なぜコンビニ弁当は栄養バランスが悪いの?

コンビニ弁当はいつでもすぐに買えて、楽にお腹を満たすことができます。

 

 

最近では、企業もコンビニ食に力を入れており、手軽に美味しいお弁当を食べることができます。

その便利さから1人暮らしであまり自炊をしない人はコンビニ弁当で済ます人も多いと思います。

もしかしたら毎日利用したり、3食全てコンビニで済ます人もいるかも知れません。

 

 

しかし、コンビニ弁当を食べていると

「コンビニ弁当ばかり食べている人は栄養が足りていない」

「自炊しないでコンビニばかりだとダメ」ということをよく聞くと思います。

 

 

確かにコンビニ弁当は何となく栄養バランスが傾きそうなイメージがありますよね。

しかし、実際お弁当の内容をみてみると意外と野菜なども入っていますしパッと見は栄養バランスが取れているような気がします。

 

 

今日はコンビニ弁当に含まれている栄養が何故少ないかを説明します。

 

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◆コンビニ弁当に栄養素が少ない理由①

 

ンビニ弁当に栄養素が少ない理由1つ目は「純水」を使用しているからです。

 

 

純水とは不純物を含まない水のことなのです。

純水を使用していると聞くと「え、不純物がないならむしろ良いものなんじゃないの?」

と思うかも知れません。

 

 

その疑問は正解で純水自体は悪い訳ではありません。

 コンビニ弁当に純水を使う理由は食中毒などを防止するためです。

日本の水道水は軟水が使用されています。

 

 

軟水は硬水よりもミネラル分が少ないのですが、微量のミネラル分は含まれています。

ミネラルというと栄養素なため長期間放置していると腐敗してきます。

 

 

コンビニ弁当の利点の1つは長期間保存が効くという事なので、すぐに腐敗してしまう状態は好ましくありません。

そのため、コンビニ弁当に関してはミネラルなどの栄養分は「不純物」として扱われます。

 

 

なので、コンビニ弁当を作る際はその不純物の混入や食中毒を避けるために純水が使用されます。

 

 しかし、純水を使用しているだけでは十分な衛生対策ではないためコンビニ弁当はその純水を捨てて、また新しい純水を使用するといった工程で作られます。

そうなると水溶性の栄養分(ビタミンB群やCなど)が純水に溶け出します。

 

 

その溶け出した栄養素が次々と捨てられるため、結果的にコンビニ弁当に含まれる栄養が少なくなります。

 

これが1つ目の理由です。

 

◆コンビニ弁当に栄養が少ない理由②

 

2つ目の理由は「精製油」の使用です。

 

食品に使われる油は基本的にはヤシやとうもろこし、胡麻などの植物を絞った油を使用します。

 

植物から絞った植物性の油には栄養素、特にミララルが多く含まれているのですが、そうなると変色が早く製造過程で頻繁に油を変える必要があります。

 

 

頻繁に油を変えることになると手間やコストがかかるため、そのミネラルを削ぎ落とした精製油を使用しています。

 

つまり油も純粋と同じようにあえて栄養を削っているのです。

 

そうなると先ほどは純水に水溶性の栄養素が溶け出していましたが、次は精製油に脂溶性の栄養素(ビタミンDやEなど)が溶け出してしまいます。

 

そうなると水溶性、脂溶性どちらの栄養素も少なくなってしまいます。

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◆コンビニ弁当に栄養が少ない理由③

 

3つ目の理由は「リン酸化合物」の使用です。

 

リン酸化合物はカップ麺や缶詰などによく使われるもので、原材料に「pH調整剤」と書かれている事もあります。

 

これを使用する理由もコンビニ弁当を日持ちさせる必要があるからです。

 

食品は酸性にしておく方が日持ちするため、このリン酸化合物・pH調整剤が使用されます。

 

 

このリン酸化合物は食品を日持ちさせるには良いものですが、問題点としてはカルシウムやマグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラルの吸収が阻害されてしまうことです。

 

ただでさえ現代人はビタミンやミネラルなどの微量栄養素が不足しがちです。

そのに栄養素がほとんど入っていないコンビニ弁当を食べているのにその上、ミネラルの吸収を阻害されてしまうとかなりの栄養素が足りないといった状況が起きてしまいます。

 

特にこのリン酸化合物はお菓子などにも多く含まれるため成長期の子供がお菓子を食べすぎるもの成長の阻害因子となるため注意してください。

 

◆コンビニ弁当に栄養が少ない理由④

 

4つ目の理由はこれ!

と言ったものではなく「その他の食品添加物です。

 

コンビニ弁当などの加工食品は高熱で処理したり、複数の添加物や保存料で処理したりしています。

 

 

高熱で処理することで栄養素が壊れてしまったり、添加物などが栄養の吸収を阻害してしまうのです。

 

 

これら4つの理由からコンビニ弁当には栄養素が少ないのです。

ですが、これは出来てすぐに食べる家庭料理と違い完成から食べるまで数週間〜数ヶ月かかるといった必要性から仕方ないことなのです。

 

 

現に災害などで出来立ての食事が食べれない時はコンビニ弁当などはとても重宝します。

また一人暮らしで仕事が忙しい時なんかにもとても便利です。

 

しかし、やはり栄養面的にはよく無いため筋トレやダイエットをしている人はできるだけコンビニ弁当を控え、自炊をしていただく方が効果が出やすいと思います。

 

 

◆コンビニ弁当を食べ続けるとどうなるのか

 

代人は栄養失調だ」と健康に関心がある人なら聞いたことがあるかも知れません。

 

「え、こんなに食べ物が溢れている時代に栄養失調?」と思うかも知れませんが、事実なのです。

 

しかし、現代の栄養失調は戦後の様な食べ物がない様な栄養失調ではありません。

 

 

現代の栄養失調は栄養が偏っているという意味の栄養失調です。

 

現代の食事、特にコンビニ弁当ばかりを食べている人は炭水化物・脂質・タンパク質の三大栄養は足りていますが、ビタミン・ミネラルの微量栄養素が少ないのです。

 

今回の記事は最後に少しだけ「コンビニ弁当を食べ続けるとどうなるか」ということについてお話しします。

 

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代人は栄養失調と説明しましたが、特に20代〜30代の若い女性は栄養が足りておらず、中でもビタミンB群、鉄分、亜鉛などが不足している人がほとんどです。

 

 

これらの栄養素が不足すると、冷え性」 「頭痛」「朝起きれない」「倦怠感」などの不定愁訴(病気ではないものの体調が優れないこと)が起こりやすくなります。

 

 

この不定愁訴の原因は栄養不足であることが多いのですが、栄養不足になる理由として加工食品の食べ過ぎがあります。

 

 

冒頭でも紹介した通り、コンビニ弁当などの加工食品は便利で美味しいですが栄養的には良くないです。

 

調査の一つとして「3食全てをコンビニ食で過ごした時栄養素がどうなったかを調べた物」があります。

 

調査の結果はほとんどの微量栄養素が不足していましたが、特にカルシウム・マグネシウム・鉄・亜鉛・銅の5種類は推定平均必要量に全く届いていないことがわかりました。

 

推定平均必要量とはこの基準の量の栄養素を摂取すると半分は欠乏症状が出ないとされている数値であり、厚生労働省の発表などの栄養の必要量はこの推定平均必要量であることが多いという物です。

 

逆にいうとこの推定平均必要量を満たしていても半分は欠乏症状が出るという数値なのでこの基準に全く届いていないということはかなりの栄養不足と考えられます。

 

 

またコンビニ弁当については「100日間コンビニ弁当を食べ続けた結果」を記事にした方がいます。

研究や調査ではないものの実体験であり、面白い記事だったためリンクを貼らせていただきます。

foodfighter.jp

 

 

この記事ではコンビニ弁当を食べ続けると体調が悪くなったり、体臭がきつくなったりするとありました。

 

おそらく微量栄養素が少なく、栄養バランスが偏ったため体調を崩し、体臭がきつくなったのでしょう。

 

 

個人的な感想としては体臭がキツくなるのは嫌だなと感じました。

この様にコンビニ弁当には健康面でのデメリットが数多く存在します。

 

 

また生産している工場の衛生管理も杜撰なことが多いため、極力避けた方が良いでしょう。

 

 

今回も記事を読んでいただいてありがとうございました。

いつもとは少し変わった記事でしたがどうだったでしょう?

 

 

コンビニ弁当は忙しい人が多い現在の生活に欠かせない物です。

しかし、栄養面を考慮するとやはり自炊をした方が何倍も健康的な食事を取ることができます。

 

毎日、毎食とは言いませんが、初めはお米を炊いておかずは惣菜などでも良いので徐々に自炊の回数を増やしていきましょう。

 

 

私たちの身体は食べた物でしか作られないため、毎日の食事を少しだけ気にしてみてください。

 

では、また次回の記事でお会いしましょう。