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【寝ても寝不足?】睡眠の質を上げる8つの方法

「寝ても寝ても疲れが取れない...」

こんな状態が続いたりしていませんか?

 

 

「平日は仕事で疲れているから仕方ない」と思って

「休日にしっかり寝たら回復するだろう」と休日に睡眠を取っても

疲れが取れてない経験をしたことのある方は多いと思います。

 

 

しかし、それは【睡眠の質】が悪いからかも知れません。

今日はその睡眠の質を高める方法を紹介していきます。

 

 

◆睡眠の重要性

 

眠の質を高める前に少しだけ睡眠の重要性を説明したいと思います。

 

睡眠は人間の3大欲求の1つであり、人間だけでなく生物全てに欠かせないものです。

人間は睡眠中に様々な事を行います。

 

例えば「記憶の整理」「傷ついた組織の回復」「筋肉の成長」「栄養素を体中に届ける」「脳のリラックス」「ホルモンバランスの調節」などです。

 

 

睡眠不足になるとこれらが上手く行われず、身体に不調を感じることが多くなります。

それほど睡眠は人間にとって大切なのです。

 

このブログを読んでくれている人は睡眠が大切だということが分かっていると思いますので睡眠の重要性についてはこの辺でサラッと終わって、本題の数民の質を挙げる方法についてお話していきましょう。

 

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①睡眠前はスマホを閉じる

 

これはど定番の方法ですね。

スマホやパソコンの放つブルーライトは神経を興奮させ、睡眠を誘発するメラトニンの働きを抑制します。

 

事実Perception of Sleep Disturbances due to Bedtime Use of Blue Light-Emitting Devices and Its Impact on Habits and Sleep Quality among Young Medical Studentsという2019年に行われた研究では就寝前にスマホを触っていると35.3%が睡眠の質が下がり、65.7%が睡眠障害の認識があったそうです。

 

 

「睡眠前のスマホは良くない」と良く聞く通り、やはりブルーライトは睡眠の質の低下を招く様です。

 

②ベッドを窓の近くに置く

 

ベッドを朝日の届く窓の近くに置くことも睡眠の質を上げることに繋がります。

 

人間の体内時計は朝日と夕日によって調節が行われる様に出来ています。

そのため、朝日を浴びることで体内時計が整い睡眠の質が向上します。

 

睡眠医学に取り上げられたレビュー論文(ネット上でのものは見つけられませんでした)では窓から1m以内にベッドがある患者は1mよりも離れ朝日が差し込まない所にベッドがある患者よりも睡眠時間が長く、質も高かったと証明されました。

 

ベッドを移動させることが難しい場合は、起床後すぐにカーテンを開けて朝日を浴びると良いでしょう。

 

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③寝室の温度を下げて寝る。

 

「部屋は暖かい方がリラックス出来てよく眠れるんじゃないの?」と思うかもしれませんが、実は部屋は少し涼しいくらいが睡眠には良いのです。

 

 

人間は入眠時に徐々に体温が下がっていき就寝します。

そのため、寝室が暖かいとスムーズに入眠できず睡眠の質が下がってしまいます。

 

 

夏はクーラーや扇風機をつけて寝る方や窓を空けて寝る方が多いため大丈夫と思いますが、冬は暖房器具で寝室を温めて寝る方も多いと思うので部屋の温めすぎには注意しましょう。

 

④手足を温めて寝る。

 

これは先ほどの寝室を涼しくして寝るという方法と矛盾していると感じるかも知れませんが、人間は手足など身体の末端から体温が逃げていき、体温が下がります。

 

手足を温めると皮膚の血管が拡張するため、それにより熱が逃げやすくなります。

またスタートの体温が高いと体温低下の振り幅が大きくなり入眠しやすくます。

お風呂の後にベッドに入ると寝つきがいいのはこれも1つの理由です。

 

そのため手足を温めて寝るだけで睡眠の質が上がります。

 

また夜に中々寝付けない人は手足を布団から出すだけで体温が下がり寝つきが良くなる可能性があるため試してみてください。

 

⑤食事は19時までに済ませる。

 

人間は基本的に起床した際は空腹の方がいいです。

起床し、体内の腹時計が「今から活動するぞ」「エネルギーを補給しよう」とエネルギーを欲することで、しっかりと朝食を食べることが出来ます。

 

しかし、遅い時間位食事を取ると消化器官が十分に休息することが出来ず、疲労が残ってしまったり、栄養素の吸収を疎外してしまいます。

 

また遅い時間に食事を取ると起床後に空腹になりません。

そうなると食欲が低下し、朝食をしっかりと取らないことに繋がります。

 

朝食をしっかり取らないと仕事などの生産性が下がるため睡眠以外にも悪影響が出てきます。

仮に朝食無理矢理食べたとしたら、また消化器官に負担がかかり睡眠中にそちらの回復にエネルギーを取られてしまいます。

(もちろん多少無理矢理でも朝食を食べることは生産性の観点から見ればいいことですが...)

 

仕事の関係上19時に食べるのは無理でも食事はなるべく遅い時間に取らない様に心がけましょう。

 

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⑥コーヒーは朝に飲む

 

コーヒーに含まれているカフェインは体内時計に影響を与えると考えられており、カフェインは体内時計のスイッチを入れるとされています。

 

 

またコーヒーに含まれるカフェインは全身の代謝に非常に重要な役割を果たし、朝にコーヒーを飲むと肝臓のリズムを整えるのに役立ちます。

 

しかし、夕方以降にカフェインを摂取すると体内時計のリズムが狂ってしまい「夜が近い」ということを身体が理解できず、入眠の妨げになったり睡眠の質が下がったりします。

 

コーヒーは14時以降は飲まない様にすると睡眠の質向上に効果的です。

 

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⑦運動する時間帯に気を付ける

 

ダイエットや筋トレのために運動をしている人もいるかと思います。

 

そんな運動ですが、生理学的に考えると朝の7時から8時の間もしくは15時から17時の間にランニングなどの持久系のスポーツをすると光の有無に関係なく、体内時計が朝方に調節されます。

 

 

しかし逆に19時から22時の間に運動すると体内時計が夜型にシフトしてしまいます。

理由としては運動中は体内でストレスホルモンであるコルチゾールやアドレナリン、ドーパミンが分泌されます。

 

これらのホルモンは覚醒を促し、集中力を高める一方で入眠を妨げてしまいます。

そのため発汗が促される様なトレーニングは少なくとも睡眠の3〜4時間前に終わらせることが推奨されます。

 

 

ただ仕事終わりにしかジムに行けない人も多く、運動開始が19時以降になる方は「朝日を浴びる」「朝にコーヒーを飲む」など他のところで睡眠の質を上げていきましょう。

 

⑧昼寝をする

 

最後は昼寝をするという方法です。

そもそも人間は睡眠覚醒リズムの構成要素として1日2回の睡眠を取る様に設計されていて、生物として7〜9時間連続して眠る様にできていないと考える研究者も多いのです。

 

現に様々な研究でわかっている通り、日中に短時間の睡眠を取ることで生産性が向上したり、判断能力や情報処理能力が高まるといった研究も多く存在します。

 

 

特に情報に溢れかえっている現代では情報過多であり一度の睡眠中に情報処理を行うことが出来ていない可能性があります。

 

そのため昼寝をすることで夜間の脳の負担を減らしたり、昼寝により体内時計が整うことで睡眠の質が向上します。

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◆まとめ

 

回は睡眠の質を向上させる方法についてお話ししてきました。

簡単にできるものばかりだったと思うため、「なんだか寝ても疲れが取れないな...」と思っている方は今日から1つでもいいので始めてみましょう。

 

そして今回は【睡眠の質】について話してきましたが、睡眠時間の確保もとても重要になってきます。

 

Prevalence of Healthy Sleep Duration among Adults--United States, 2014という研究では睡眠時間が7時間未満の人は肥満、高血圧、糖尿病、脳卒中、精神的苦痛など健康状態に悪影響があるとされています。

 

どれだけ睡眠の質が向上しても睡眠時間が確保できていないとその効果は薄くなります。

 

私も学生時代、病院での臨床実習中にレポートや日々の課題が忙しく毎日1.2時間の睡眠で実習に行っていました。

そうすると普段では絶対に答えられる質問が答えられなかったり、レポートの誤字・脱字に気づかなかったりと思考能力が低下していました。「

 

 

睡眠の質を上げることも重要ですが、それ以上に睡眠時間の確保はとても重要なため睡眠時間が足りていない人は睡眠時間の確保から始めてみてください。

 

 

今回もブログを読んで頂きありがとうございました。

また次回の記事でお会いしましょう。