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なぜコンビニ弁当は栄養バランスが悪いの?

コンビニ弁当はいつでもすぐに買えて、楽にお腹を満たすことができます。

 

 

最近では、企業もコンビニ食に力を入れており、手軽に美味しいお弁当を食べることができます。

その便利さから1人暮らしであまり自炊をしない人はコンビニ弁当で済ます人も多いと思います。

もしかしたら毎日利用したり、3食全てコンビニで済ます人もいるかも知れません。

 

 

しかし、コンビニ弁当を食べていると

「コンビニ弁当ばかり食べている人は栄養が足りていない」

「自炊しないでコンビニばかりだとダメ」ということをよく聞くと思います。

 

 

確かにコンビニ弁当は何となく栄養バランスが傾きそうなイメージがありますよね。

しかし、実際お弁当の内容をみてみると意外と野菜なども入っていますしパッと見は栄養バランスが取れているような気がします。

 

 

今日はコンビニ弁当に含まれている栄養が何故少ないかを説明します。

 

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◆コンビニ弁当に栄養素が少ない理由①

 

ンビニ弁当に栄養素が少ない理由1つ目は「純水」を使用しているからです。

 

 

純水とは不純物を含まない水のことなのです。

純水を使用していると聞くと「え、不純物がないならむしろ良いものなんじゃないの?」

と思うかも知れません。

 

 

その疑問は正解で純水自体は悪い訳ではありません。

 コンビニ弁当に純水を使う理由は食中毒などを防止するためです。

日本の水道水は軟水が使用されています。

 

 

軟水は硬水よりもミネラル分が少ないのですが、微量のミネラル分は含まれています。

ミネラルというと栄養素なため長期間放置していると腐敗してきます。

 

 

コンビニ弁当の利点の1つは長期間保存が効くという事なので、すぐに腐敗してしまう状態は好ましくありません。

そのため、コンビニ弁当に関してはミネラルなどの栄養分は「不純物」として扱われます。

 

 

なので、コンビニ弁当を作る際はその不純物の混入や食中毒を避けるために純水が使用されます。

 

 しかし、純水を使用しているだけでは十分な衛生対策ではないためコンビニ弁当はその純水を捨てて、また新しい純水を使用するといった工程で作られます。

そうなると水溶性の栄養分(ビタミンB群やCなど)が純水に溶け出します。

 

 

その溶け出した栄養素が次々と捨てられるため、結果的にコンビニ弁当に含まれる栄養が少なくなります。

 

これが1つ目の理由です。

 

◆コンビニ弁当に栄養が少ない理由②

 

2つ目の理由は「精製油」の使用です。

 

食品に使われる油は基本的にはヤシやとうもろこし、胡麻などの植物を絞った油を使用します。

 

植物から絞った植物性の油には栄養素、特にミララルが多く含まれているのですが、そうなると変色が早く製造過程で頻繁に油を変える必要があります。

 

 

頻繁に油を変えることになると手間やコストがかかるため、そのミネラルを削ぎ落とした精製油を使用しています。

 

つまり油も純粋と同じようにあえて栄養を削っているのです。

 

そうなると先ほどは純水に水溶性の栄養素が溶け出していましたが、次は精製油に脂溶性の栄養素(ビタミンDやEなど)が溶け出してしまいます。

 

そうなると水溶性、脂溶性どちらの栄養素も少なくなってしまいます。

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◆コンビニ弁当に栄養が少ない理由③

 

3つ目の理由は「リン酸化合物」の使用です。

 

リン酸化合物はカップ麺や缶詰などによく使われるもので、原材料に「pH調整剤」と書かれている事もあります。

 

これを使用する理由もコンビニ弁当を日持ちさせる必要があるからです。

 

食品は酸性にしておく方が日持ちするため、このリン酸化合物・pH調整剤が使用されます。

 

 

このリン酸化合物は食品を日持ちさせるには良いものですが、問題点としてはカルシウムやマグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラルの吸収が阻害されてしまうことです。

 

ただでさえ現代人はビタミンやミネラルなどの微量栄養素が不足しがちです。

そのに栄養素がほとんど入っていないコンビニ弁当を食べているのにその上、ミネラルの吸収を阻害されてしまうとかなりの栄養素が足りないといった状況が起きてしまいます。

 

特にこのリン酸化合物はお菓子などにも多く含まれるため成長期の子供がお菓子を食べすぎるもの成長の阻害因子となるため注意してください。

 

◆コンビニ弁当に栄養が少ない理由④

 

4つ目の理由はこれ!

と言ったものではなく「その他の食品添加物です。

 

コンビニ弁当などの加工食品は高熱で処理したり、複数の添加物や保存料で処理したりしています。

 

 

高熱で処理することで栄養素が壊れてしまったり、添加物などが栄養の吸収を阻害してしまうのです。

 

 

これら4つの理由からコンビニ弁当には栄養素が少ないのです。

ですが、これは出来てすぐに食べる家庭料理と違い完成から食べるまで数週間〜数ヶ月かかるといった必要性から仕方ないことなのです。

 

 

現に災害などで出来立ての食事が食べれない時はコンビニ弁当などはとても重宝します。

また一人暮らしで仕事が忙しい時なんかにもとても便利です。

 

しかし、やはり栄養面的にはよく無いため筋トレやダイエットをしている人はできるだけコンビニ弁当を控え、自炊をしていただく方が効果が出やすいと思います。

 

 

◆コンビニ弁当を食べ続けるとどうなるのか

 

代人は栄養失調だ」と健康に関心がある人なら聞いたことがあるかも知れません。

 

「え、こんなに食べ物が溢れている時代に栄養失調?」と思うかも知れませんが、事実なのです。

 

しかし、現代の栄養失調は戦後の様な食べ物がない様な栄養失調ではありません。

 

 

現代の栄養失調は栄養が偏っているという意味の栄養失調です。

 

現代の食事、特にコンビニ弁当ばかりを食べている人は炭水化物・脂質・タンパク質の三大栄養は足りていますが、ビタミン・ミネラルの微量栄養素が少ないのです。

 

今回の記事は最後に少しだけ「コンビニ弁当を食べ続けるとどうなるか」ということについてお話しします。

 

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代人は栄養失調と説明しましたが、特に20代〜30代の若い女性は栄養が足りておらず、中でもビタミンB群、鉄分、亜鉛などが不足している人がほとんどです。

 

 

これらの栄養素が不足すると、冷え性」 「頭痛」「朝起きれない」「倦怠感」などの不定愁訴(病気ではないものの体調が優れないこと)が起こりやすくなります。

 

 

この不定愁訴の原因は栄養不足であることが多いのですが、栄養不足になる理由として加工食品の食べ過ぎがあります。

 

 

冒頭でも紹介した通り、コンビニ弁当などの加工食品は便利で美味しいですが栄養的には良くないです。

 

調査の一つとして「3食全てをコンビニ食で過ごした時栄養素がどうなったかを調べた物」があります。

 

調査の結果はほとんどの微量栄養素が不足していましたが、特にカルシウム・マグネシウム・鉄・亜鉛・銅の5種類は推定平均必要量に全く届いていないことがわかりました。

 

推定平均必要量とはこの基準の量の栄養素を摂取すると半分は欠乏症状が出ないとされている数値であり、厚生労働省の発表などの栄養の必要量はこの推定平均必要量であることが多いという物です。

 

逆にいうとこの推定平均必要量を満たしていても半分は欠乏症状が出るという数値なのでこの基準に全く届いていないということはかなりの栄養不足と考えられます。

 

 

またコンビニ弁当については「100日間コンビニ弁当を食べ続けた結果」を記事にした方がいます。

研究や調査ではないものの実体験であり、面白い記事だったためリンクを貼らせていただきます。

foodfighter.jp

 

 

この記事ではコンビニ弁当を食べ続けると体調が悪くなったり、体臭がきつくなったりするとありました。

 

おそらく微量栄養素が少なく、栄養バランスが偏ったため体調を崩し、体臭がきつくなったのでしょう。

 

 

個人的な感想としては体臭がキツくなるのは嫌だなと感じました。

この様にコンビニ弁当には健康面でのデメリットが数多く存在します。

 

 

また生産している工場の衛生管理も杜撰なことが多いため、極力避けた方が良いでしょう。

 

 

今回も記事を読んでいただいてありがとうございました。

いつもとは少し変わった記事でしたがどうだったでしょう?

 

 

コンビニ弁当は忙しい人が多い現在の生活に欠かせない物です。

しかし、栄養面を考慮するとやはり自炊をした方が何倍も健康的な食事を取ることができます。

 

毎日、毎食とは言いませんが、初めはお米を炊いておかずは惣菜などでも良いので徐々に自炊の回数を増やしていきましょう。

 

 

私たちの身体は食べた物でしか作られないため、毎日の食事を少しだけ気にしてみてください。

 

では、また次回の記事でお会いしましょう。