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英国栄養士協会が注意勧告【やってはいけないダイエット10選】

こんにちは、今日はイギリスの英国栄養士協会が「こんなダイエットはしないでください!」と注意喚起を促しているダイエット方法をご紹介します。

 

これはその年に流行ったダイエットで「これは良くないダイエット」と英国栄養士協会が判断したものを5つ紹介しているものです。

 

 

残念ながら2020年、2021年は新型コロナウイルスの流行のため、免疫系の食事情報が多くダイエット方法の事は発表されなかったのですが、今日は2018年、2019年に発表された【やってはいけないダイエット方法】を10個発表させていただきます。

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もちろん少し前に発表されたものですが、現在でもやっている人がいるものも多いため、参考にしてみてください。

 

◆2018年の禁止ダイエット

 

はまずは2018年に発表されたやってはいけないダイエット方法はこの5つです。

・生菜食ダイエット

・アルカリダイエット

・ケトジェニックダイエット

・ピオッピダイエット

・ケイティプライスダイエット

 

●生菜食ダイエット

菜食ダイエットは別名ロービーガンダイエットとも言い、お肉や魚・卵・乳製品など動物性のものを避け、植物性のものを生で食べるダイエットです。

 

確かに野菜を多く食べることは重要ですが、野菜ばかりだと栄養が偏ってしまいます。

特に身体を構成するタンパク質や脂質などの必須栄養素が不足し健康を害するリスクが高くなります。

また赤血球を作るであるビタミンB12、骨などを強くするビタミンDも不足しやすいため免疫なども弱くなってしまいます。

 

更に野菜は生で食べた方が何となく身体に良さそうなイメージですが、実際は加熱した方が栄養価が高くなる食材もあるため何でも生がいい訳ではありません。

 

しかし、英国栄養士協会は「無闇に生菜食の食事を行うと良くないが、不足する栄養素を補い計画的に行うと健康になる可能性もある。ただ減量できるとは限らない」と言っています。

 

つまりこのダイエット方法はきちんとすれば痩せる可能性は少ないが、健康になる可能性が少しあるということです。

 

それなら単純にバランスの取れた食事をする方がマシだとは思いますが・・・

 

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●アルカリダイエット

 

れはアルカリ水やアルカリ性の成分を含んだ食材を多く摂取するダイエットです。

人間はpH7.4±0.05といった濃度を保っており、弱アルカリ性です。

そのため酸性になると身体を老化が早まる・壊すなどと言っている方がいます。

 

しかし、アルカリ性の食材を食べても身体の中の濃度がアルカリ性になる事はありません。

「酸性になると老化が早まるからアルカリ性のものを食べて戻す必要があります!」と言っている方は人間の根本的な生理学の知識がない人です。

 

人間には恒常性機能があるため基本的に呼吸や腎臓などでpHが傾かないようになっています。

人間のpHが傾く時は腎不全や糖尿病など重篤な病気になった時です。

 

 

そもそも食材の酸性、アルカリ性はその食材を燃やして出来た灰を水に溶かして残ったミネラルなどから判断しているだけなため、酸性だろうとアルカリ性だろうと関係ないのです。

 

アルカリ性」と言われると身体に良い気がしますが、科学的根拠はないです。

アルカリ性については以下の記事を参考にしてください。

blog.hatena.ne.jp

 

●ケトジェニックダイエット

れは日本でもとても流行った糖質制限ダイエットですね。

多くの場所で「健康に良くない」と言われているのに、まだやっている人が多いですよね。

 

何より減量に詳しいパーソナルトレーナーや生理学・内科に詳しいはずの医師、理学療法士にも糖質制限を勧めている人がいるのはとても残念に思います。

 

確かに糖質制限をすれば体重自体は減少しますが、筋肉量が低下し「痩せた」というよりも「やつれた」に近い状態になります。

またリバウンドもしやすく、健康リスクも高い方法になります。

 

糖質制限に関しては別の記事で詳しく取り上げたいと思いますが、英国栄養士協会の見解では「栄養士指導の元しっかりとした方法で行えば、てんかんの治療に効果的だが健康な人が行うと思考のぼやけ、判断能力の低下、運動障害、睡眠障害、無気力、吐き気、消化不良など様々なリスクがあり、短期的には体重が減っても長期的に見ると健康を害する」とされています。

 

私自身もパーソナルトレーナー時代にお客様に糖質制限を勧めたことはないです。

 

●ピオッピダイエット

 

はピオッピダイエットです。

これは日本ではあまり聞き慣れないダイエットですね。

 

ピオッピダイエットとはダイエットに良いとされている地中海式の食事近いものに糖質制限を組み合わせたもので、高脂質食+低糖質食のダイエットです。

 

 

これは脂質過多と糖質不足で単純に栄養が偏ってしまいます。

確かに地中海式の食事は良いとされていますが、それはバランスが良いためです。

そのバランスをわざわざ崩すという事にメリットはありません。

 

 

●ケイティプライスダイエット

 

2018年最後のやってはいけないダイエットはケイティプライスダイエットです。

これも日本ではあまり聞かないダイエットですね。

 

これは低脂質;低カロリーの食事を行うひと昔前の「ザ・典型的ダイエット」にカルニチンという脂肪燃焼を促進する成分が多く含まれたドリンクを飲むといったダイエット方法です。

 

これも単純に栄養バランスが偏ってしまいます。

確かにカルニチンには脂肪燃焼効果がありますが、それは他の栄養素があって初めて効果を発揮するものです。

 

また生理学的にカルニチンが脂肪燃焼の際に働くことは分かっていますが、カルニチンを大量に摂取すればそれだけ脂肪燃焼が行われる科学的根拠はないため、行うべきダイエットではありません。

 

◆2019年のやってはいけないダイエット

 

て、次は2019年に発表された【やってはいけないダイエット】5つです。

それは以下の通りです。

・血液型ダイエット

飲尿法ダイエット

・アルカリ水ダイエット

デトックス茶・痩身コーヒーダイエット

・スリミング小袋サプリダイエット

の5つです。

 

こちらも1つずつ解説していきましょう。

 

●血液型ダイエット

 

れは日本でも少し話題になりましたね。

「血液型によって痩せる食材が違うため、自分の血液型にあったものを食べましょう」と言った事を宣伝していました。

 

しかし、これは科学的根拠が皆無です。

そもそも血液型でダイエット方法は変わらないですし、痩せたというのかあれこれ制限をつけ結局のところ食事制限や食事バランスが整ったからです。

 

まともに考えれば生活習慣、性別、遺伝子、食習慣、筋肉量など無数に個体差があるのに4つの血液型で全てグループ分けしようとするのは無理な話です。

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飲尿ダイエット

 

れはしている人はいないと思いますが、2019年にイギリスでは流行ったそうです。

当たり前ですが、尿は老廃物のためダイエット効果はありません。

むしろ健康を害する可能性があリます。

 

尿を飲むのは無人島などで飲み水がなくなった極限状態の時だけで良いでしょう・・・

 

●アルカリ水ダイエット

 

これは先ほど紹介した2018年のやってはいけないダイエットの中にもあった、アルカリダイエットと同じですが、今度はアルカリ水になっていますね。

 

おそらくイギリスではアルカリダイエットが流行って「アルカリの食べ物を食べなくてもアルカリ水でダイエット!!と言ったことがあったんでしょう。

 

2年連続で選ばれていますが、先ほども説明した通りアルカリ性の食材・水自体にダイエット効果はありません。

 

英国栄養士協会も「水を飲むことは身体に良いが、アルカリ水に効果はない」「なぜ蛇口をひねれば水が飲めるのにわざわざ高いお金を払って意味のないものを飲むのか」と言及しています。

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デトックス茶・痩身コーヒー

 

これは「飲むだけで痩せるお茶・コーヒー」を飲むダイエット方法ですね。

日本でも脂肪の吸収を抑えるなどと宣伝している商品がありますが、似たようなものと考えてください。

 

これは「痩せる!」と宣伝してはいますが、科学的根拠がないハーブが入っているだけで効果のないものであると英国栄養士協会は言っています。

またハーブなどは人によっては毒となり健康を害する可能性があるため、オススメはしないとも言っています。

 

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●スリミング小袋サプリダイエット

 

れはダイエットサプリで「スリミング(痩身)小袋サプリ」と言うものが爆発的にイギリスで流行ったそうです。

流行った理由はイギリスの王室の人間がダイエットトレーナーが作ったこのサプリを飲んで痩せたと発信したからだそうですが、恐らく裏で大きなお金が動いていたのではないかと考えます。

 

日本で言うダイエットジムの宣伝に有名人を使うのと同じですね。

もちろん王室の方なのでその影響力凄まじいものだったでしょう。

 

 

しかし、このような奇跡的な効果を売りにしたダイエットサプリは効果がないものがほとんどです。

またイギリスだけではなく、日本でも同じようなことが起きています。

 

 

日本では有名人やインフルエンサーなどがSNSでオススメのサプリや商品を宣伝しています。

特に今は芸能人でなくても人気の方が多く、むしろそのような人達のファンの方がコアな方が多いため、無条件にそのインフルエンサーの方に憧れてしまうことが多い気がします。

 

そして、そのインフルエンサーがターゲットにしているのは若い世代の方のためダイエットが必要のない方がその人に憧れ無理にダイエットしたりすると健康被害が出てしまう可能性があります。

 

もちろんジムでのトレーニング同じように流行っているため健康的に運動した結果スリムな体を手にすることはとても良いことですが、無理な食事制限や宣伝しているサプリを飲むなどは控えた方がいいです。

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◆まとめ

 

回は英国栄養士協会が【やってはいけないダイエット】と注意喚起しているダイエット 方法5選を2年分の計10個紹介しました。

 

日本では聞き慣れないダイエット方法もありましたが、注目されるためにインパクトのあるだけの間違ったダイエット方法は次々出てきます。

 

大切なのはそのダイエットが本当に正しいものかどうかを判断できる知識をつけることです。

まずは「流行っているから」「テレビで言っているから」と思わずに、しっかりと判断してダイエットしましょう。

 

 

もちろん、自分で色々と試してみることも大切ですが、身体に合わないと感じた時はすぐにやめましょう。

 

本日も記事を読んでいただきありがとうございました。

また次回の記事でお会いしましょう。